【ロードバイク】購入後 一週間でパンクした時の話・・・

高校生の頃のことです。念願の「ロードレーサー」を手に入れ「喜び勇んで」走り回っておりました。
最初の数日間は家の近所で「慣らし走行」をしていました。

しかし、手のひらの上で遊んでいても直ぐに飽きてしまうものです。

当時の私にとって「ロードレーサー」と言う乗り物は「最高のおもちゃ」でした。
移動範囲も近所と言いながら、今までの「ママチャリ」での移動とは比較にならない距離を走行していたのでした。

「パンクしやすい」と言われながらも「ママチャリ」と変わらないじゃないか?
「装備」や「メンテナンス」に関する知識がなかった時に起きたエピソードです。

この一件から、必要最低限の準備を行うようになりました。
それからと言うもの、そのかいあってか偶然か?出先での「トラブルらしい問題」は起きておりません。

購入当時に【パンク】してしまったエピソード

「自転車」での真っ先に思い当たるトラブルと言ったら「パンク」です。
近所で「パンク」したのなら、そのまま歩いて近所の「自転車店」に持ち込んで修理の依頼をするで事が済みます。

誰もが1度はこんな経験があるかと思われます。

しかし、「ロードレーサー」での走行となりますと、近所の使いの「ママチャリ」と比較すると移動距離も圧倒的に長くなります。

知らない街で「何かしらのトラブル」が発生しても「何とかして」帰ってこなければなりません。

私が高校入学時、念願の「ロードバイク」当時は「ロードレーサー」を購入して間もなくの出来事です。

購入してわずか一週間でパンクに見舞われたエピソードです。

この「エピソード」で必要なものや「メンテナンス」の参考にしてください。
今思えば「知識」「準備」「お金?」不足・・・以外のなにものでもありません。

偶然?たまたま?でもこのサイトに来てしまった皆様にはこんな経験をしてもらいたくありません。

こんな事も分からないでロードバイク」に乗っていたのか!!

お𠮟りを受ける程の内容です。

しかし、こんな事も分からないで、「想定せず」「準備せず」に走行されている方がいらっしゃるのも事実です。(過去の私です)

「ロードバイク」の購入を考えている方や購入間もない方、ぜひ一読いただき走行時の「携行品」の参考にしていただければと思います。

走行前の準備

持ち物の確認

その日は学校の終了が早く、帰宅後に十分な時間が取れました。いつものように「リュック」に少々の「現金」を持って走りに行くことにしました。

高校入学したての時でしたので「現金」と言っても

たったの「千円」ぽっきり?

のどが渇いたら途中コンビニで「食料と飲み物でも買おうかな?」位の感覚です。
「携帯ポンプ」は「フレーム」に付いていたので持って行った装備は「最低限以下?」でした。

近所を移動する「ママチャリ」の感覚で走行しておりました。
何かあっても「どうにかなるだろう?」位の感覚です。

保管場所は自分の部屋

大切な「ロードレーサー」外での保管はありえません!!

家族には「自転車を家の中に入れるなんてありえない!!」と相当嫌がられました。

最初は玄関に置かしてもらおうかと考えておりました。
外で見るとそれ程大きさを感じませんが家の中に入れると「想像以上に大きい!!」

「さすがに玄関に置いておけない」と思い安住の空間である2階の自分の部屋まで毎回運ぶことにしました。

途中曲がっている階段でしたが、数回上げ下げしているうちに慣れて「壁を汚すことなく」移動させることができるようになりました。

最初は「ぶつけないでよ!!」と見張られておりましたが・・・

よろしければ「ロードバイクの保管場所 屋内保管が正解です」も参考にしてください。

走行前点検

走りに行く当日、いつも通りに2階の部屋に置いてある「ロードレーサー」を1階に降ろし走行前の点検を行いました。

2階に「上げるのは簡単」でした。
しかし「降ろすのは大変」だったりしました・・・

「慣れの問題」ですが・・・

基本は「タイヤの空気圧」

親指で「タイヤ」を押してみると少し減っていました。
いつも通り(と言っても数回のことでしたが)「インフレーター(フレームにはめておける携帯ポンプ)」で空気を入れました。

今思えば空気圧の管理」も適当であったと反省してます。
当時は「お金」もなかったので「フレンチバルブ対応」の「高圧フロアポンプ」を購入する事も考えておりませんでした。

「携帯ポンプ」で間に合わせていました。

「圧力ゲージ」も持っていませんでした。
存在も認識していませんでした。

親指の感覚だけで「空気圧の調整」をしていました。

上部にゲージが付いているフロアポンプ

当時の「空気圧」が異常に低かった事に気付くのは遥か時が過ぎ20年後と言う何ともお粗末さです。

「圧力ゲージ付きの高圧用フロアポンプ」を購入して初めての空気入れ。
こんなに
カチカチ入れなければならなかったのか!!

おすすめ

ゲージ付きの高圧対応の「フロアポンプ」がおすすめです。

「適正数気圧」がこんなに高いと知った時に「自分の愚かさ」を感じました。

「フロアポンプ」については「自転車に空気入れられない!!とならないためにフロアポンプの説明」も参考にしてください。

「空気圧」の確認の後は「ブレーキ」の確認。
続いて「変速」の確認。こちらも「カチッ」と決まっている。(当時はSISです)
「チェーン」の油も問題なしです。

特に問題なし!!

この後に何が起こるのか?
その時は知る由もありませんでした。

【ロードレーサー】は走り出す

いつも通り?出発!!

4月の中旬だったと思います。気候も良く非常に快適です。
日中は頬に当たる風が心地いいです。

この爽快感が「ロードレーサー」の醍醐味!!

今まで愛用していた「ママチャリ」とは走りが全然違います。
本当に気持ちいいです。漕いだだけでどんどん進んで行く。

路面からの「ダイレクトな振動」も心地いいです。
この「高揚感」がたまらない!!

「生きている」って感じ!!

いつもは何か「トラブル」が発生しても、どうにでもなる距離を走行していました。
しかし、その日は特別な解放感から、少し遠くまでいって見たくなりました。

外の世界へ【日常の行動範囲】を超える

「少し足を延ばすだけでこんな世界があるのか?」

言ったら大げさですが、たま~に「自動車」で通る道ですらも自ら「ロードレーサー」で走行すると「見える景色」はまるで違って」見えます。

この世界が広がる新鮮な感じは何とも言えません。
「行動範囲が広げる事」は楽しいものです。

ポイント

楽しい気持ちは「ペダリング」を一層軽くします。

【ペダリング】

「漕ぐ」→「ペダリング」に変更しました。
「漕ぐ」は、足で「ペダルを踏みつける」イメージ
「ペダリング」は、「ペダルを回転させる」イメージ
「ペダリング」のイメージが違うだけでも走りが変わります。

ポイント!!

回転させるイメージ」で、足の重量が上下運動の妨げになる事を防ぎます。

先に進むか?戻るか?

小一時間程走行して「走ってきた道のり」を振り返ります。
ここはもう「未開の地域」です。

「時間の割に結構走ったな~」

今まで「ママチャリ」に乗っていたのだから、それに比べれば「簡単に走れてしまう」のは当然です。
ここで「やめときゃいいのに」、更に「知らない世界を見てみたくなってしまった」のは「ロードレーサーの魔力」です。

隣町を進む

少し考えはしたが、「まだ日も髙く時間もある」のでもう少し進める事にしました。

川沿いのサイクリングロード

気づけば隣町の端!!
川沿いの「サイクリングロード」を走行していました。

「サイクリングロード」を走ってる。
なんて「ドラマチック!!」
そう考えていたかどうかは忘れてしまいました。

しかし、「今までの人生では考えられない距離」を走行したのは事実です。
今までの自分史上初めての快挙です。

「俺すごいぜ!!」(ロードバイクがすごいのになんて勘違い)

相当浮かれていたのは「ハッキリ」覚えています。

【サイクリングロード】を走る

「サイクリングロード」の走行は気持ちいいですね。
脇を走る「自動車」の心配もないし見通しも良いです。

路面は比較的整っていて段差も少ない。
「景色も最高!!

注意するのは「歩行者」位です。(予想外の動きをするためです)

何となく【マイルド】な走り 違和感?

しばらくの間「サイクリングロード」を堪能しておりました。
すると「ロードレーサー」が何となく「マイルド」になった感じがしてきました。

最初は「路面が整っているのかな?」位に感じていたのですが、それから数分後・・・
リムが「コン、コン」と路面に当たっているような「いや~な感触」を手に感じました。

「チラッ」と後ろの「タイヤ」を見ると・・・

「リム」と「路面」に「タイヤ」が挟まれてる!!

「タイヤ」の空気が減っている事にはじめて気づきました。
事の重大さに、その時はまだ気付いておりませんでした。

これが「パンクする」ということか!!

「パンク」した時には「チューブ」が傷むから走ってはいけない。
今までの常識で「ロードレーサー」を直ぐに止めました。

後ろの「タイヤ」を確認すると「ペッタンコ」です。

携帯ポンプとシーラント

「携帯ポンプ」で試しに空気をいれてみました。
しかし、空気を入れても直ぐ抜けて、元の「ペッタンコ」状態に戻ってしまい数百メートル位しか走行できません。

「やっぱりムリか~」

写真の真ん中の「シーラント」は当時は持っていませんでした。
当時でもボンベ式の「パンク修理剤」が発売されていたことを覚えています。

少しづつ「事の重大さ」に気付きはじめる

改めて今までの道のりを振り返る。
トータルで2時間ほどの走行。距離にして10㎞いやいや20㎞以上ではないか?
もしかしたらそれ以上・・・

「これはとても歩いて帰れない!!」
「今まで軽快に走行していたのに、なんてこった!!」

後で考えると「チューブラータイヤ」なので基本修理はしません。
よっぽど「高価なタイヤ」なら「ケーシング」の糸をほどいて「パンク修理」をするのでしょうが・・・

ど~せ修理できないのなら「ゴツゴツ」しながら、だましだまし走行しても良かったかな?
とも思います。これは「最悪の状態」ということで・・・

「持ち金」をもう少し持っていれば、道中で「チューブラータイヤ」を入手して・・・
と言ったような対応も出来たのに持ち金は「千円程」・・・

これでは「対応する手段」を選べません。

ところで「何でスペアタイヤ」を持っていなかったのか?
その理由は「距離を走る予定でいなかった」ためです。

「早々にパンクする事はないだろう」と高をくくっていたのが原因でもあります。

「パンク対策」を軽く見ていた

こればかりは今さら悔やんでも仕方ありません。
「スペアタイヤ」を持ってきておくべきだった・・・

重大さに気付けば気付く程「後悔」ばかりが頭の中を「ぐるぐる」してしまいます。
何の解決もできない自分・・・

再び「サイクリングロード」をトボトボ歩く。
堤防に映る影が長くなっていました。

夕焼けを楽しむ「心の余裕」は微塵も残っていません。

「妙」に目立つ

変な目で見られる。それはそうですね。
「サイクリングロード」は「サイクリング」や「散歩」をする道(遊歩道)です。

「自転車」特に走るために特化した「ロードレーサー」を押して歩くと

「妙に」目立ちます。

途方に暮れる

どうにかしなければ。どうする。どうする・・・
歩きながら考える。歩いても歩いても進んだ気がしない。
いつになったら家にたどりつけるのか?

時間だけが無情にも過ぎていく・・・

何とも言えない孤独感・・・
「ロードレーサー」が重く感じる。
動かなければ「鉄の塊」にも思えてきます。

3時前に家を出てトラブったのは5時頃、1時間位は歩いたがほとんど進まない。

「こうなったらパンクしたまま乗ろう!!」
「チューブラータイヤ」なので一応そのまま走行はできる。しかしこれが

「目立ってしょうがない!!」

そんな事は言ってられない事態なのだが、まだ「若き純粋な高校生」です。
変な事にこだわってしまいました。

「パンク」した時には直ぐに対応したいですね。
「チューブラータイヤ」は基本交換です。「パンク修理剤」を使うと言う手もあります。
確実に直せる訳ではありませんが、試してみる価値があります。

私は「パンク修理剤」で「自転車通勤時」に数回難を逃れました。
「クリンチャー」なら「替えのチューブ」を携帯しましょう。

携帯したい装備については「通勤・通学時に携帯したい最低装備」も参考にしてください。

親に「SOS」するか?

これは迷うところです。正直相当悩みました。
「タイヤの細いロードレーサーはパンクしやすい」と「相当」親に言われておりました。

私は軽く考えていたため「パンクしても大丈夫!!」と言っておりました。
今まで「ママチャリ」で「パンク」したことが数回ありました。
高校生でしたので人生にして15年程です。

15年間に数回なら、いくら「パンク」しやすい「ロードレーサー」だからって、そう簡単には「パンク」しないでしょ?

「勝手な論理で考えておりました。

購入してまだ1週間。まだほんの数回しか乗っていないのに早速の「パンク」です。
親には「こんなに直ぐにパンクする自転車じゃ、心配で使い物にならない!!」

と言われるのではないかと心配しておりました。
歩きながらそんな事を考えれいるうちに、更に1時間が過ぎ間もなく7時です。

長く映し出された影はすっかり消え、先ほどまで暖かく「心地よかった風は肌寒く」なっておりました。

「羽織るもの」もない

遅くなる予定はなかったので、羽織るものも持っていませんでした。
何かしら「もう一枚入れておくべきだった」と後悔しても「後の祭り」です。

薄着の身体はどんどん冷えていきます。
4月の気候は寒暖の差が激しく「昼は暖かい」のですが「夜は急に冷え込み」ます。

結局は

「公衆電話」を探す

「サイクリスト」としては最悪です。
「パンク」ごときで親にSOS連絡することにしました。
とても歩いて帰れる目処が立たなかったからです。

親に連絡と言っても今のように「携帯電話」「スマホ」なんてありませんでした。
必死で「公衆電話」を探しました。

持っていた「現金」を10円玉数枚になるように両替しました。

改めて「公衆電話」の前に立ち「10円玉」を握りしめる。
「受話器」取るかしばらくの間考えました。

意を決して「電話した」

「電話をすれば」この先一生「あの自転車でパンクした時に連絡して来た」と言われる事になるだろう・・・
でも「背に腹は代えられない!!」

「受話器を取り」握りしめた「10円玉」を投入した。
そしてダイヤルを「プッシュ」する。
「プルルルル!!」
「頼むから出てくれ!!」親のいる自宅へ「SOS電話」を入れました。

10コール位して母親が出た「あ~、どうした・・・」

私・・・「実は・・・」

母・・・「だからあんな自転車・・・」

私・・・やっぱり想像通りの展開でした。しかし、今気になるのは文句を言われている場合ではなく、次の十円を用意しなければ・・・「切れてしまったら面倒です」
とにかく居場所を伝えて救出してもらわなければなりません。

母親に文句を言われる中どうにか次の事を伝えました。

今まで来たこともない場所なので、電柱に記入されている「住所」と「交差点名」確認をしなければなりません。
さらに「どこで拾ってもらうかも重要」です。

分かりづらい場所では見つけて貰えないかも知れません。
辺りもすっかり暗くなっていましたので・・・

できるだけの情報を伝えて「祈りながら」電話を切りました。
その時、「10円玉」が電話の中に「チャリン」と落ちるたびに「ドキドキ」したのを覚えています。
結局数枚の「10円玉」で要件を伝えられました。

親への連絡後はその場で「待機」です。
歩き回ると「居場所が分からなくなってしまう」からです。

今のように「スマホ」で「今この辺」と連絡を入れる事ができないので、連絡した住所と目立つ目印を伝えた後は「動かない方がいい」のです。

この待っている時間は「本当に長~く」感じました。
待っている間もどんどん「身体」は冷えて行きます。

何か適当な「パンとかの食料」と「暖かい缶コーヒー」でも飲んで待っているような図太さがあればよかったのかも知れません。

どの位の時間待ったのだろうか?
「身体」が冷える程「探してもらえないのではないか?」と不安に感じました。
少し大げさですがこのような心境になります。

その後1時間以上待機した時に「母親」から連絡を受けた仕事帰りの「父親」に無事発見されて「父親の車」で救出されたのでした。

救出されて「自動車」の中に入ると「本当に暖かかった」です。
その事だけは今でも覚えています。

その後の話

その後しばらくは両親に「あんな直ぐパンクする自転車」と言われ続けました。
そして、時は30年以上過ぎた今でも、情けない話として言われ続けております。

「お願いです。もうそれ以上言わないで!!」

私は50近くなり、もれなく「自転車好き」になった息子が「ロードバイク」に乗るようになりました。そうしたらまた言われました。

「あんな直ぐパンクする自転車」買ったの?と・・・
しかも「通学」に使うと言うと、呆れられました。

私の「パンク」の一件は「後世に言い伝えられそうな出来事」になってしまいました。
「息子へ申し訳ない」

トラブって「良かった」こと?

「トラブル」は無いに越したことは無いのですが、「良かったこと」もあります。

今回の「トラブル」があったこそ、その後の「準備」を慎重に行うようになりました。
「トラブル」の対応方法や「メンテナンス」の技術もそれなりに修得するようになりました。

たまたまなのか、その後は「トラブル」が全く起きていないという事ではありません。
ある程度は「対応できるようになった」という事です。

最後に【長~い一日】の終わり

長々とありがとうございました。
「パンク」した時のエピソードでした。

調子がいい時は「重大な事」や「危機管理」をつい忘れがちになっていませんか?

私が経験したのは「天国から地獄」へ落ちたような内容でした。

とは言っても普通に?「準備をしてさえいれば」どうという事のない内容です。
「準備をしていなかった」から悲惨な事になりました。

現在なら「スマホ」で「連絡」できますし「位置」の確認も可能です。
持ち合わせの「現金」が無くても「キャッシュレス」でどうにかなるかも知れません。

今、一番怖いのは「スマホ」の故障と「充電切れ」かも知れません
しかし、どんなに便利な世の中になっても、基本的な装備はしておいた方が安心です。

皆様がこのような経験をしてもらいたくありません。
走行する状況に応じた準備して「楽しい自転車ライフ」を満喫していただくことを願っております。

ありがとうございました。

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